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2023.11.06

村田佳代子 「伝言を形に 村田良策記念アトリエM55周年記念展」を開催

洋画家・村田佳代子先生の主催する教室展「伝言を形に 村田良策記念アトリエM55周年記念展」(10月24日〜29日 鎌倉芸術館)が開催されました。
村田佳代子先生は、洋画家・美術指導者。主にキリスト教や地元・神奈川県鎌倉市に関する作品で高い評価を受けています。

また義父に美術学者で元東京芸術大学名誉教授の村田良策氏(1895-1970)を持ち、絵画制作でも大きな影響を受けてきました。
本展は「アトリエM」が誕生するきっかけとなった村田良策氏の言葉から55年という節目を迎えるに至り、その原点に立ち帰り新たな第一歩を踏み出す展覧会です。

1968年、村田良策氏は「私が心配なのは子供達が本物を体験する教育が美術においてはなされていないことだ。君が今大学生に教えている世界の素晴らしい作品について子供達にこそ教えて欲しい。自分自信の美の基準に自信を持てるのは子供時代にいかに多くの本物に接したかに掛かっている。このままでは日本人は高い買い物をさせられるぞ。」と語りました。
この言葉に強い使命感を感じた村田先生は、その後、子供たちに絵を教える教室を開設し、生徒とともに作品を作り続けてきました。
その言葉に感銘を受けてから55年。
村田先生の元、「アトリエM」は地元鎌倉市に根差した絵画教室として、多くの人々に本物の美術の体験を広めてきました。
そして今回、村田良策氏が遺した作品制作をする上で守るべき10箇条と村田佳代子先生の教えを基に生徒たちが制作した作品と村田先生の作品が一挙に展示されました。展示された作品からは、55年もの間村田佳代子先生が村田良策氏から受け継いだ教えを伝え続けた歴史を物語るものであり、村田良策氏の教えが未来へと続くことを示していました。