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2025.08.03

「オルセー美術館所蔵 印象派ー室内をめぐる物語」注目の作品7選

炎天下の中、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
そんなさなかに年末の話です。

国立西洋美術館で、2025年10月25日(土)から2026年2月15日(日)まで開催される「オルセー美術館所蔵 印象派ー室内をめぐる物語」は、印象派の巨匠たちが描いた「室内」という空間に焦点を当てる画期的な展覧会です。

印象派というと、光あふれる戸外の風景画を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、この展覧会では、彼らが描いた家族や友人との団らん、社交の場、そして画家の制作現場など、それぞれの「室内」に込められた豊かな物語を紐解きます。

ここでは、本展覧会の見どころとなる注目作品7選をご紹介します。

注目作品7選

1. 《家族の肖像(ベレッリ家)》

  • 作者: エドガー・ドガ(Edgar Degas)
  • 制作年: 1858-1867年頃
  • 所蔵先: オルセー美術館
  • 作品紹介:
    • ドガがイタリアで滞在中に描いた、伯母一家の肖像画です。厳格な父親と、遠くを見つめる母親、そして姉妹が、それぞれ異なる表情で描かれています。
  • 注目ポイント:
    • 人物たちの視線が交わらない構図は、家族の間に潜む複雑な心理や関係性を感じさせます。ドガの優れたデッサン力が、静謐な空間の中に緊張感を生み出しています。

2. 《エミール・ゾラ》

  • 作者: エドゥアール・マネ(Édouard Manet)
  • 制作年: 1868年
  • 所蔵先: オルセー美術館
  • 作品紹介:
    • 自然主義文学の旗手である作家、エミール・ゾラの肖像画です。ゾラはマネのよき理解者であり、彼の作品を擁護しました。
  • 注目ポイント:
    • ゾラが持つ日本画や、背景に飾られたマネ自身の作品など、二人の交流を示すアイテムが多数描かれています。マネが日本美術や浮世絵から受けた影響を垣間見ることができます。

3. 《アパルトマンの一隅》

  • 作者: クロード・モネ(Claude Monet)
  • 制作年: 1875年
  • 所蔵先: オルセー美術館
  • 作品紹介:
    • モネの自宅のアパルトマンの一隅を描いた作品です。簡素な空間に置かれた家具や、窓から差し込む光が、画家の生活を静かに物語っています。
  • 注目ポイント:
    • モネが風景画だけでなく、身近な室内空間にも光の表現を試みていたことがわかります。この作品は、モネの芸術観の多様性を示す貴重な資料です。

4. 《七面鳥》

  • 作者: クロード・モネ(Claude Monet)
  • 制作年: 1877年
  • 所蔵先: オルセー美術館
  • 作品紹介:
    • モネの友人の邸宅で飼育されていた七面鳥を描いた作品です。屋外にいる七面鳥たちの姿が、躍動感のある筆致で捉えられています。
  • 注目ポイント:
    • この作品は、室内ではなく屋外の光を扱っていますが、邸宅という「プライベートな空間」の風景として、本展のテーマと関連づけられます。モネの鋭い観察眼が光る作品です。

5. 《温室の中で》

  • 作者: アルベール・バルトロメ(Albert Bartholomé)
  • 制作年: 1881年
  • 所蔵先: オルセー美術館
  • 作品紹介:
    • 印象派の画家たちとも交流があった、彫刻家バルトロメの作品です。穏やかな光が差し込む温室で、女性が植物に水をやっています。
  • 注目ポイント:
    • 画家としての才能も持っていたバルトロメならではの、光と影の繊細な表現が見どころです。温室という閉ざされた空間の中に、豊かな自然を感じさせる作品です。

6. 《ピアノを弾く少女たち》

  • 作者: ピエール=オーギュスト・ルノワール(Pierre-Auguste Renoir)
  • 制作年: 1892年
  • 所蔵先: オルセー美術館
  • 作品紹介:
    • ピアノを弾く少女たちを描いた、ルノワールの代表作の一つです。温かみのある光と柔らかな筆致が、少女たちの無邪気な表情を際立たせています。
  • 注目ポイント:
    • この作品にはいくつかのバージョンが存在します。本展では、その中でも特に評価の高いオルセー美術館所蔵のものが展示されます。

7. 《ヒナギクの花壇》

  • 作者: ギュスターヴ・カイユボット(Gustave Caillebotte)
  • 制作年: 1893年
  • 所蔵先: オルセー美術館
  • 作品紹介:
    • 印象派の画家であり、活動を支援したパトロンでもあったカイユボットの作品です。庭に咲く花々を、鮮やかな色彩と大胆な筆致で描いています。
  • 注目ポイント:
    • カイユボットは印象派の中でも特に構図の斬新さに定評があり、この作品もダイナミックな視点が特徴です。画面いっぱいに広がる花々から、夏の光と匂いを感じることができます。

まとめ

本展覧会では、これまで戸外の風景画に注目が集まりがちだった印象派の新たな魅力を発見できるでしょう。巨匠たちが描いたそれぞれの「室内」や、彼らの挑戦的な作品には、当時の社会や人々の暮らし、そして彼らの眼差しが凝縮されています。

ぜひ、この機会に国立西洋美術館に足を運び、印象派の傑作たちが織りなす「室内」の物語を、ご自身の目で体験してください。きっと、新たな発見と感動に出会えるはずです。

展覧会情報

  • 展覧会名: オルセー美術館所蔵 印象派ー室内をめぐる物語
  • 会場: 国立西洋美術館
  • 会期: 2025年10月25日(土)〜2026年2月15日(日)
  • 開館時間:
    • 9:30〜17:30
    • 金・土曜日: 9:30〜20:00
    • 入館は閉館の30分前まで
  • 休館日: 月曜日(ただし、11月3日、11月24日、1月12日、2月9日は開館)、11月4日、11月25日、12月28日〜2026年1月1日、1月13日
  • 公式サイト: https://www.orsay2025.jp