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2023.04.29

【必見】2023年 注目の展覧会5選

【2023年版】展覧会スケジュール 展覧会・美術展まとめ 関東・関西 (最終更新 2023/3/16)

今回は【必見】2023年注目の展覧会5選と題しまして、2023年絶対行っておきたい展覧会を5つ紹介してまいりたいと思います。

本年開催予定の展覧会はまさに豊作としか言いようがありません。新型コロナウイルスによってできなかったこれまでの美術展の遅れを一気に取り戻すように多くの美術展が開催される予定です。そのため今年は例年にも増して注目の展覧会が目白押しです。本記事はあくまでクリエイト・アイエムエス編集部が独断と偏見で選ばせていただいたものであり、今回ご紹介する展覧会以外にも注目の展覧会がいくつも開催される予定です。そちらの情報はリンクした記事にまとめていますので、よろしければぜひそちらも合わせてお読みください。

それでは2023年大注目の美術展を5つ紹介させていただきます。

 

ルーヴル美術館展 愛を描く

ルーブル美術館展 愛を描く

【展覧会情報(公式HPより抜粋)】

ルーヴルが誇る珠玉の“愛”の絵画が一堂に!
人間の根源的な感情である「愛」は、古代以来、西洋美術の根幹をなすテーマの一つでした。ギリシア・ローマ神話を題材とする神話画、現実の人間の日常生活を描く風俗画には、特別な誰かに恋焦がれる神々・人々の情熱や欲望、官能的な悦び、あるいは苦悩や悲しみが、様々なかたちで描かれています。一方、宗教画においては、神が人間に注ぐ無償の愛、そして人間が神に寄せる愛が、聖家族、キリストの磔刑、聖人の殉教といった主題を介して、象徴的に表されています。

本展では、西洋社会における様々な愛の概念が絵画芸術にどのように描出されてきたのか、ルーヴル美術館の膨大なコレクションから精選された73点の絵画を通して浮き彫りにします。16世紀から19世紀半ばまで、西洋各国の主要画家の名画によって愛の表現の諸相をひもとく、かつてない趣向の展覧会です。ぜひご期待ください。

1.ルーヴルが世界に誇る珠玉の絵画コレクションから厳選された、「愛」の名画、全73点が一堂に集結!

2.古代の神々の愛、キリスト教の愛、恋人たちの愛、家族の愛、官能の愛、悲劇の愛…16世紀から19世紀半ばまで、ヨーロッパ各国の主要画家の名画により、多様な愛の表現に迫る!

3.「愛」というテーマを通して、誰もが知る傑作から隠れた名画まで、日本初公開作品を含め、新たな発見や出会いのある展覧会。

4.なかでも、18世紀フランス絵画の至宝、フラゴナールの《かんぬき》26年ぶりに来日

 

【展覧会の見どころ】

まずご紹介させていただく2023年注目の展覧会は国立新美術館で2023/3/1開催の「ルーブル美術館展 愛を描く」です。

ルーブル美術館がテーマになった展覧会はこれまで何度も開かれてきましたが、この展覧会は一味違います。なぜならこちらの展覧会はルーブルが収蔵する愛にまつわる作品が一堂に集結する美術展だからです。
おそらくタイトルだけで行きたいと思う人も少なくないでしょう。LOUVREからLOVEを抜き出してルーブルの愛の作品を集めましたという着眼点が秀逸です。
そしてもちろん興味を引くのはタイトルだけではなく、日本初公開の作品や20年ぶりに来日する作品など、「今」じゃないと見れない作品ばかり。世界一の入館者数を誇る美術館のここでしか見れない珠玉の作品たちを見ない手はないでしょう。
「愛」をテーマにした作品の多くは、それぞれの作品にストーリーや暗示が込められています。もちろんそこ描かれるのは純愛だけではなく、愛憎、愛欲など様々な愛の形です。それぞれの作品に宿るストーリーを探りに「ルーブル美術館展 愛を描く」に足を運んでみてはいかがでしょうか。

 

【基本情報】
会場 国立新美術館(東京)
会期 2023/3/1(水)~6/12(火)

会場 京都市京セラ美術館(京都)
会期 2023/6/27(火)~9/24(日)

公式サイト https://www.ntv.co.jp/love_louvre/

東京国立近代美術館70周年記念展  重要文化財の秘密

重要文化財の秘密

 

【展覧会情報(公式HPより抜粋)】

東京国立近代美術館は1952年12月に開館し、2022年度は開館70周年にあたります。これを記念して、明治以降の絵画・彫刻・工芸のうち、重要文化財に指定された作品のみによる豪華な展覧会を開催します。とはいえ、ただの名品展ではありません。今でこそ「傑作」の呼び声高い作品も、発表された当初は、それまでにない新しい表現を打ち立てた「問題作」でもありました。そうした作品が、どのような評価の変遷を経て、重要文化財に指定されるに至ったのかという美術史の秘密にも迫ります。
重要文化財は保護の観点から貸出や公開が限られるため、本展はそれらをまとめて見ることのできる得がたい機会となります。これら第一級の作品を通して、日本の近代美術の魅力を再発見していただくことができるでしょう。

1.史上初、展示作品すべてが重要文化財
明治以降の絵画・彫刻・工芸の重要文化財のみで構成される展覧会は今回が初となります。明治以降の絵画・彫刻・工芸については、2022年11月現在で68件が重要文化財に指定されていますが、まだ国宝はありません。本展ではそのうち51点を展示します。

2.「問題作」が「傑作」になるまで 指定の歩みから浮かび上がる近代日本美術史
明治以降の作品が最初に重要文化財に指定されたのは1955年。以降、いつ、何が指定されたかをたどっていくと、評価のポイントが少しずつ変わってきているように見えます。それはすなわち、近代日本美術史の研究の深まりの反映でもあるでしょう。

3.東京国立近代美術館所蔵の重要文化財全17件を公開
10年前の開館60周年記念展「美術にぶるっ!」展では当館の所蔵品・寄託作品計13点の重要文化財をまとめて展示しましたが、今回はその後に指定された作品や国立工芸館の鈴木長吉《十二の鷹》、そして2022年11月に新たに指定された鏑木清方《築地明石町》《新富町》《浜町河岸》三部作も加えた17件を、初めてまとめて公開します(会期中展示替えがあります。鏑木清方三部作の展示期間は3月17日~4月16日です)。

 

【展覧会の見どころ】

次にご紹介させていただく2023年注目の展覧会は国立近代美術館で2023/3/17開催の「東京国立近代美術館70周年記念展  重要文化財の秘密」です。

重要文化財は簡単にいうと「国(文部科学大臣)が重要と指定した有形文化財」です。「東京国立近代美術館70周年記念展重要文化財の秘密」展では68点の重要文化財のうち51点を集め、明治時代以降の日本画、洋画、彫刻、工芸の名品たちが紹介されています。「重要文化財」と聞くと自動的にありがたいものとして鑑賞してしまいがちですが、当たり前ですがそんな名品たちにもそれぞれに名品と呼ばれるまでに至った経緯がありました。そこには日本が明治以降急速な近代化を遂げ、芸術のあり方や見る目が大きく変わったことも反映されているでしょう。その一つ一つの名品にある物語を是非ともこの機会にご覧ください。「東京国立近代美術館70周年記念展重要文化財の秘密」展には展示入れ替えがあり、展示前半で見れなくなる作品もあるのでのでなるべく早めに足を運ばれることをお勧めいたします。

 

【基本情報】
会場 東京国立近代美術館(東京)
会期 2023/3/17(金)〜5/14(日)
公式サイト https://jubun2023.jp/#outline

 

マティス展

マティス展

【展覧会情報(公式HPより抜粋)】

20世紀を代表するフランスの巨匠、アンリ・マティス(1869-1954年)。強烈な色彩によって美術史に大きな影響を与えたフォーヴィスム(野獣派)の中心的な存在として活動したのち、絵画の革新者として、84歳で亡くなるまでの生涯を、感覚に直接訴えかけるような鮮やかな色彩とかたちの探求に捧げました。彼が残した仕事は、今なお色あせることなく私たちを魅了し、後世の芸術家たちにも大きな影響を与え続けています。
世界最大規模のマティス・コレクションを所蔵するパリのポンピドゥー・センターの全面的な協力を得て開催する本展は、日本では約20年ぶりの大規模な回顧展です。絵画に加えて、彫刻、素描、版画、切り紙絵、晩年の最大の傑作と言われる南仏ヴァンスのロザリオ礼拝堂に関する資料まで、各時代の代表的な作品によって多角的にその仕事を紹介しながら、豊かな光と色に満ちた巨匠の造形的な冒険を辿ります。

1.20年ぶりの開催!20世紀芸術の巨匠アンリ・マティスの大回顧展
2.世界最大規模のマティスコレクションを誇るパリ、ポンピドゥー・センターから名品約150点を紹介
3.“フォーヴィスム”の夜明け、マティス初期の傑作《豪奢、静寂、逸楽》日本初公開

 

【展覧会の見どころ】

三つめにご紹介させていただく2023年注目の展覧会は東京都美術館で2023/4/27開催の「マティス展」です。

芸術史の中でも偉人中の偉人、アンリ・マティスの美術展が4月から東京都美術館で紹介されます。マティスの作品を収蔵している日本の美術館も多く、日本ではそれなりにマティス見る機会に恵まれています。しかし4月開催のマティス展ではこれまでにないほどのマティスの作品が東京都美術館に集結します。個人的にマティス展は特に注目している理由は、なんといっても「豪奢、静寂、逸楽が来日することでしょう。
周知の通り「豪奢、静寂、逸楽」は19世紀末から20世紀初頭にフランスで興った芸術運動であるフォーヴィスムの代表的な作品の1つであり、また現代美術の重要な作品の1つです。マティスは写実的な描写が主流の時代に、
色彩と形を自由自在に扱い、抽象的な表現を追求し、そして確立させました。マティスは、現代美術においても多大な影響を与え、抽象芸術の発展に貢献した人物でもあります。そんな芸術史の近代化の出発点ともいえる初期の代表作「豪奢、静寂、逸楽」が日本にいながらにして見れるのであれば行かない手はありません。時代の出発点に立っていた偉人の作品をお見逃しなく。

 

【基本情報】
会場 東京都美術館 企画展示室(東京)
会期 2023/4/27()8/20()
公式サイト https://matisse2023.exhibit.jp/

 

ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開 セザンヌ、フォービスム、キュビスムから現代

【展覧会情報(公式HPより抜粋)】

19世紀末から第一次世界大戦が勃発するまでの間、フランスが平和と豊かさを享受することが出来たベル・エポックの時代、芸術を生み出す活気と自由な雰囲気に満ち溢れる中、フォーヴィスム、キュビスムなどの新しい美術が芽吹いて花咲き、やがて表現の到達点のひとつとして抽象絵画が目覚めました。その後の抽象絵画の展開は、20世紀の絵画表現を牽引し、その潮流は同時期の日本にも及びました。
この展覧会は、印象派を起点として、世紀初頭の革新的な絵画運動を経て抽象絵画が生まれ、2つの大戦を経てさらに展開していく様子を、おおよそ1960年代まで、フランスを中心としたヨーロッパ、アメリカ、そして日本の動向を中心に展観するものです。
本展では、石橋財団コレクションから新収蔵作品* 95点を含む約150点、国内外の美術館、個人コレクション等から約100点、あわせて約250点の作品を、アーティゾン美術館の全展示室を使ってご紹介いたします。

*新収蔵作品・・・当館の前身であるブリヂストン美術館が休館した2015年以降に収蔵された作品を指す。

 

【展覧会の見どころ】

四つめにご紹介させていただく2023年注目の展覧会は東京都美術館で2023/6/3開催の「ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開 セザンヌ、フォービスム、キュビスムから現代」です。

個人的には2023年に開催される美術展の中でも特に注目している美術展です。こちらの展覧会は芸術の歴史に着目した展覧会。良質で豊富な作品群を収蔵するアーティゾン美術館だからこそ成せる美術展と言えるでしょう。抽象絵画がどのような変化を遂げて、いかにして現代の形に向かっていったか。それを抽象絵画が生まれてから現代(〜1960年代)に至るその変遷を、250点の作品を通して見ることのできるなんとも贅沢な美術展です。
アーティゾン美術館では、基本的にいくつかの企画展が同時並行で開催されていることが多いですが、2023/6/3からは「ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開 セザンヌ、フォービスム、キュビスムから現代」展のためだけに全展示室が使われるとのこと。展示は12章で構成されており、展示が予定されている作品のどれもが歴史的に重要なアーティストの作品ばかりです。間違いなく2023年行っておきたい美術展です。

 

【基本情報】
会場 アーティゾン美術館(東京)
会期 2023/6/3(土)~8/20(日)
公式サイト https://www.artizon.museum/exhibition/detail/557

 

デイヴィッド・ホックニー展

【展覧会情報(公式HPより抜粋)】

日本で27年ぶりの大規模開催! 初期の代表作から近年の新作まで圧巻のスケール

本展は現代で最も革新的な画家のひとりデイヴィッド・ホックニー(1937- )の日本では27年ぶりとなる大規模な個展です。イギリスで生まれたホックニーは60年以上にわたり、絵画、ドローイング、版画、写真、舞台芸術といった分野で多彩な作品を発表し、近年はiPadを用いて身近な主題を描き続けています。本展は1960年代にアメリカの西海岸で描いた初期の代表作から、近年の集大成というべき故郷ヨークシャー東部の自然を描いた大型絵画のシリーズ、新型コロナウイルスによるロックダウン中にフランス北部のノルマンディーで描いた全長90メートルにも及ぶ新作まで、ホックニーの作品を100点以上紹介する、日本におけるこれまでで最も充実した展覧会となります。

 

【展覧会の見どころ】

最後にご紹介させていただく2023年注目の展覧会は国立新美術館で2023/7/15開催の「デイヴィッド・ホックニー展」です。

デイヴィッド・ホックニーは、イギリス出身の現代美術家であり、様々なメディアを使用した作品で知られています。明るく鮮やかな色彩と独特な構図が特徴的で、ポストモダンアートの代表的な人物の一人として評価されている人物です。日本の現代アートシーンでもよく知られた人物であり、さらに2018年に現存アーティストで最も高値で作品が取引された芸術家(現在は2番目)として話題になっていたため、ご存知な方も多いでしょう。いわゆる現代アートの超有名人です。
生きながらにしてすでに
歴史に名を残している偉人の展覧会が今年の7月に開催されるんです。こちらで紹介される作品は代表作から最新作まで、多岐にわたるジャンルの作品が展示される予定となっているようです。これは現代アートの最先端を目の当たりにするためにも、見ないわけにはいかないでしょう。

 

【基本情報】
会場 国立新美術館(東京)
会期 2023/7/15(土)~11/5(日)
公式サイト https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/hockney/index.html

 

まとめ

今回ご紹介させていただいたのが

『ルーヴル美術館展 愛を描く』
東京:2023/3/1(水)~6/12(火)国立新美術館
京都:2023/6/27(火)~9/24(日)京都市京セラ美術館

『東京国立近代美術館70周年記念展重要文化財の秘密
2023/3/17(金)〜5/14(日) 東京国立近代美術館(東京)

『マティス展
2023/4/27()8/20() 東京都美術館 企画展示室(東京)

『ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開 セザンヌ、フォービスム、キュビスムから現代
2023/6/3(土)~8/20(日) アーティゾン美術館(東京)

『デイヴィッド・ホックニー展
2023/7/15(土)~11/5(日) 国立新美術館(東京)

でした。

冒頭でも述べた通り、2023年の美術展は魅力的なものばかり。多種多様な展覧会で溢れています。なのでぜひ上述させていただいた展覧会にも足を運んでいただければと思います。現在開催中の美術展やこれから開催する展覧会は随時弊社の記事でも更新しておりますのでよろしければそちらもご覧ください。

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