ARTMEDIA(TOP) > 【開催報告】「~Glow of Light~ 鷹岡のり子写真展」

2023.04.03

【開催報告】「~Glow of Light~ 鷹岡のり子写真展」

2023年3月28日から4月2日にかけて鷹岡のり子写真展「~Glow of Light~ 」が開催された。

本展は新型コロナウィルスの感染拡大によって延期を繰り返していたが、感染緩和に伴いようやく開催に至った。

今回、テーマとなったは「ひかり」。多くの光が差し込む会場にはテーマに沿った作品が並べられ、そこには詩的な空間が広がる。本展ではコロナ禍で制作された新作「Birth」も展示され、そこには新しい世界、新しい社会、新しい生き方、新しい未来が誕生する、人にやさしく平和であって欲しいという想いが込められている。ここには新型コロナウィルスや戦争などによって引き起こされた世界の混乱に対してのメッセージが込められていた。また鷹岡氏と言えば、長年リビングの出窓に飾った被写体とそこに差し込む光の変化を映し取った作品に取り組んでいることで知られる。本展でも同シリーズから厳選された作品が展示されており、鷹岡氏の創作世界から哀愁や郷愁が感じられる個展となった。

今回の出展作品は全て写真だが、鷹岡氏の表現は写真家の枠には収まらない。光を捉えるために媒体としてカメラや写真を使ったという方が正しいのだろう。そう感じられるほど光の捉え方が多面的で、光には詩を感じられた。これから鷹岡氏はどのように光を捉え、どのような作品を我々に見せてくれるのだろうか。これからの活動に期待したい。

 

Glow of light(ひかりの輝き)

窓辺に差し込む光は、青空に浮かぶ雲の流れ一つで光が遮られたり、また現れたりと、刻々と変化します。午前中の光、正午、午後からの光、3時以降、夕方の光と一日を通して変化し続けています。そんな変化に富んだ光だから撮影を演出し思いも寄らない物語を創り出してくれます。その光に魅了され、不可能に思える「ひかり」を被写体にしながら撮り続けています。
光そのものを写し撮ることはできなくても、作品を見る人に光を感じてもらうことはできます。
光は生命体には必要不可欠なもの。光は活力と希望を与えてくれる。
The light gives life to all living things and the light gives us energy and hope.
光と被写体とカメラが共鳴し合って心に響く作品が生まれてきます。

鷹岡のり子

https://www.norikotakaoka.com/