2020.12.28
【まだ間に合う】 2020年開催 終了間近の展覧会3選
2020年も残すところ数日となりました。本年はこれまでにない脅威に晒されましたが、その中でもロンドンナショナルギャラリー展やオラファー・エリアソン展、ピーター・ドイグ展、ハマスホイ展、STARS展など様々な美術展が開催され、話題となりましたね。多くの方が2020年の振り返りをしている最中であると思いますが、実は2020年に開催した注目の展覧会でまだ終了していないものも多くあります。
今回は【まだ間に合う】2020年開催 終了間近の展覧会3選を三つ紹介せさていただきます。(本記事で取り上げさせていただいたものは2020年に開催し2021年1月終了予定の展覧会となります。)
「1894 Visions ルドン、 ロートレック」展(三菱一号館美術館)
まず一つ目が、2021年1月17日に終了予定の「1894 Visions ルドン、 ロートレック」展(三菱一号館美術館)です。本展は開館10周年にあたる1894年という年に焦点を当て、三菱一号館美術館のコレクションであるルドンとロートレックを中心に関連作を集めた美術展です。
展覧会タイトルにもあるルドンとロートレックの部分だけに注目してしまいがちですが、本展では19世紀後半の美術の流れを多面的に捉えようという視点が伺える美術展となっています。本展は他の美術館では味わえないルドン、ロートレックの作品に加えてゴーギャン、セザンヌやピサロ、ルノワール、モネといった印象派の画家たちの作品が一堂に会する大型展覧会です。20世紀は美術の運動が最も活発化した時代ですがその少し前の時代、近代美術の入り口を体験できるような必見の美術展です。
もし足を運んでいない方は、この機会に三菱一号館美術館に足を運んでみることをお勧めしたします。(年末年始は12/31と1/1が休館、2021年1月2日から再開)
三菱一号館美術館 HP
「琳派と印象派」展(アーティゾン美術館)
続いて二つ目が、2021年1月24日終了予定の「琳派と印象派」展(アーティゾン美術館)です。本展ではこれまで同時に比較されることのなかった二つの美術的な観点から新たな比較検討を試みた展覧会です。
これはまさにアーティゾン美術館の「創造の体感」のコンセプトの沿った展覧会と言えるでしょう。アーティゾン美術館は、2020年にブリヂストン美術館が生まれ変わって新装開館した美術館です。今年1月の開館から短い期間の中で、多くの新しい切り口から美術を紹介してきたアーティゾン美術館。その新たな視点が詰め込まれた美術展が「琳派と印象派」となります。
本展では相容れる事がないと思われていた琳派と印象派を、国宝2点、重要文化財6点を含む100点の作品から「都市文化」をキーワードとして迫った必見の展覧会となっています。(2020年12月28日-2021年1月4日まで休館、2021年は1月5日から再開)
アーティゾン美術館 HP
https://www.artizon.museum/exhibition/detail/45
「東山魁夷と四季の日本画」展(山種美術館)
最後に三つ目が、2021年1月24日終了予定の「東山魁夷と四季の日本画」展(山種美術館)です。本展では日本で最も愛される芸術家のひとり東山魁夷が戦後新たな風景画を求めた時期の作品を数多く展示しています。
東山魁夷の展覧会は山種美術館でも定期的に開かれていますし、毎年どこかで開かれていますが、本展の見どころはなんといっても四年ぶりに「京洛四季」(「春静」、「緑潤う」、「秋彩」、「年暮る」)が一挙に展示されることです。連作の放つ印象は他ではなかなか味わうことができないので今回の展覧会を機に行っていただければと思います。
山種美術館は、古き良き日本芸術にまつわる企画展を数多く行っています。日本美術の象徴的な作品から風情やうつろいを体験できる美術館なので、新年最初に日本の最高の美に触れられる場に訪れてみてはいかがでしょうか。(2020年12月28日-2021年1月2日まで休館、2021年は1月3日から再開(4日は休館日))
山種美術館 HP
https://www.yamatane-museum.jp/exh/2020/higashiyamakaii.html
今回は【まだ間に合う 2020年開催 終了間近の展覧会3選】と題して「ルドン、ロートレック展」「琳派と印象派」「東山魁夷と四季の日本画」を紹介させていただきました。2021年もコロナウイルスがどうなるかわかりませんが作品の前だけは何も考えず鑑賞してみてもいいのではないかと思います。2021年も注目の展覧会が数多く開かれる予定なのでその都度紹介させていただければと思います。
展覧会に関しての過去の記事
【必見】2021年 注目の展覧会5選