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2025.03.23

春に行きたい美術展7選

みなさまいかがお過ごしでしょうか。 つい先日の大雪もどこへやら、すっかり春めいた陽気へと様変わり、慌てて春物のコートを引っ張り出してきた方も多いのではないでしょうか?

いよいよ4月、新入生や新社会人としてスタートを切った方も多いでしょうが、暖かくなってお出かけ気分の方も少なくないかと思います。

2025年4月、ド円安の物価高ではございますが、日本の美術館と優秀なキュレーターのみなさまが国内外より素晴らしいアートを招聘し、粒揃いの展覧会を開催して下さっています。

今回は私どもが選んだ7つの美術展をご紹介いたしますので、どうぞご参考にしていただければ幸いです。

 

1. 宇野亞喜良展 AQUIRAX UNO

会期:1/254/6

会場:群馬県立館林美術館(群馬)

HPhttps://gmat.pref.gunma.jp/exhibition/ex/宇野亞喜良展%E3%80%80aquirax-uno/

日本を代表するイラストレーター・舞台美術家として知られる宇野亞喜良(うの あきら/1934-)。初期から最新作までを網羅する過去最大規模の展覧会です。

宇野亞喜良の幻想的かつ官能的な作風は1950年代から広告や書籍装丁、雑誌の表紙で人気を呼び、後に舞台美術やポスター制作など多彩な活躍を見せました。寺山修司など多くの芸術家・文化人からも支持を受け、今なお第一線で活躍しています。

『サブカル』『美少女』って言葉でピンと来る方はぜひ。

 

2. 横浜美術館リニューアルオープン記念展 おかえり、ヨコハマ

会期:2/86/2

会場:横浜美術館(神奈川)

HPhttps://yokohama.art.museum/

3年前に休館した横浜美術館が本格的にリニューアルオープンすることを記念した展覧会です。ルネ・マグリットや宮川香山(初代)など、当館を代表する傑作銘品がずらりと並ぶなど、期待を裏切らない展覧会となっています。

横浜赤レンガ倉庫、パシフィコ横浜、あんぱんまんミュージアム、どこからでも行けるよ。

 

3. DIC川村記念美術館 1990–2025 作品、建築、自然

会期:2/83/31

会場:DIC川村記念美術館(千葉)

HPhttps://kawamura-museum.dic.co.jp/

来るものあれば去るものあり。

DIC川村記念美術館は、今年3月いっぱいで無期限の休館となります。もしかしたら永遠の眠りに入ってしまうかもしれないとのニュースもあり、ぜひ駆け込んでいただければ幸いです。

併せて読みたい

【展覧会レビュー】DIC川村美術館の見どころ

4. 異端の奇才――ビアズリー

会期:2/155/11

会場:三菱一号館美術館(東京)

HPhttps://mimt.jp/

日本人が大好きなオーブリー・ビアズリー。アール・ヌーヴォーと耽美主義に毒気の混じった彼の作品には、泉鏡花など多くの日本人が魅了されてきました。

宇野亞喜良が好きな方はこちらもぜひ。

 

5. ミロ展

会期:3/17/6

会場:東京都美術館(東京)

HPhttps://www.tobikan.jp/

20世紀スペインの二大巨匠の一人、ジョアン・ミロ。自由で静謐ながら、強い感受性と反骨心が共存する彼の作品は、肩を並べるピカソと同様に、とにかく途方もありません。スペイン中を周っても網羅できませんが、ひとまず東京の一箇所で初期から晩年まで盛り盛りな企画展はコスパ最強です(当社比)。

 

6. ヒルマ・アフ・クリント展

会期:3/46/15

会場:東京国立近代美術館(東京)

HPhttps://www.momat.go.jp/

ヒルマ・アフ・クリント。ついこの間まで見向きもされなかった彼女の作品ですが、今や世界中の人々が夢中になっています。まさに芸術はコインの裏と表。一応この業界でお給料をいただいている末端の構成員として、教訓にしたいと思いつつ。

西洋美術史における抽象画のパイオニアの回顧展、ぜひご覧ください。

併せて読みたい

【今日の一枚】真の抽象絵画の先駆者?? ヒルマ・アフ・クリント「The Ten Largest, No. 2, Childhood」

7. 西洋絵画、どこから見るか?
―ルネサンスから印象派まで サンディエゴ美術館 vs 国立西洋美術館

会期:3/116/8

会場:国立西洋美術館(東京)

HPhttps://www.nmwa.go.jp/

恥ずかしながら今回の展覧会までサンディエゴ美術館についてろくに存じ上げませんでしたが、そのコレクションの素晴らしさは間違いございません。名前のとおりスペイン移民とゆかりの深い土地、カリフォルニア州サンディエゴに建つこの美術館は、ヨーロッパ古典絵画の傑作を数多く所有しています。本展ではジョルジョーニをはじめとするルネサンス前期の素晴らしい絵画から、19世紀印象派流行期の様々な人物画まで幅広いコレクションが来日。

中でもボデゴンと呼ばれるスペイン静物画は必見です。他のヨーロッパ諸国では軽んじられていた静物画ですが、スペインでは高い人気を誇り、それゆえ多くの著名な画家がこのボデゴンの傑作を描きました。

「西洋絵画、どこから見るか?」ボデゴンから見てはいかがでしょうか?

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知っておきたいスペインを代表する31人の芸術家